外壁は建物によって使用されている素材が異なります。素材ごとに劣化の現れ方や補修方法が変わるため、下地処理の内容もそれに合わせて調整する必要があります。外壁塗装の耐久性を考えるうえでは、素材の特徴を理解した下地処理が重要です。
たとえばサイディング、モルタル、金属部分では、劣化の原因や補修の考え方がそれぞれ異なります。ここでは外壁素材ごとに確認しておきたい下地処理のポイントを整理します。
サイディング外壁で注意したい継ぎ目と反り
現在の戸建て住宅では、窯業系サイディングが多く使用されています。サイディングはパネル状の外壁材を張り合わせているため、継ぎ目部分にシーリング材が充填されています。
このシーリング材は紫外線や温度変化の影響を受けやすく、時間の経過とともに硬化やひび割れが起こります。ひび割れた状態のまま塗装すると、そこから雨水が入り込む可能性があります。
そのため下地処理では、劣化したシーリングを撤去し、新しい材料を充填する作業が行われます。またサイディングが反っている場合は、固定状態を確認しながら補修を行うことがあります。継ぎ目の防水性能を整えることが、外壁の耐久性を維持するうえで大切です。
モルタル外壁で確認したいひび割れと浮き
モルタル外壁では、乾燥収縮や建物の動きによって細かなひび割れが生じることがあります。細いひびでも放置すると雨水が浸入し、内部の劣化につながる場合があります。
そのため塗装前の下地処理では、ひび割れの幅や深さを確認し、補修材を充填して表面を整えます。さらに広い範囲でひびが発生している場合は、補修後に下地材を塗布して塗膜の安定性を高めることもあります。
またモルタル外壁では、表面が浮いている部分が見つかることがあります。浮きがあるまま塗装すると、塗膜ごとはがれる可能性があります。こうした部分を確認し、補修を行うことが下地処理の重要な作業になります。
金属部に必要なさび落としと防さび処理
外壁まわりには、雨どい金具や鉄部、金属製の手すりなどの金属部分が存在します。金属は水分や空気に触れることでさびが発生することがあります。
さびが発生した部分をそのまま塗装すると、内部で腐食が進み、塗膜の下からさびが広がることがあります。そのため下地処理では、工具や研磨材を使ってさびを取り除く作業が行われます。
さびを落とした後には、防さび塗料を塗布することが一般的です。こうした処理によって金属部分の表面が整い、塗装後の耐久性を保ちやすくなります。